先日、『未来のミライ』を公開日の7月20日に観てきた。
細田守監督作品は『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』と今まで観てきた。
個人的にはとても好きなアニメ監督だ。
今回の『未来のミライ』も以前から楽しみにしていた。
しかし今回の映画を観て思ったのは、面白い面白くない以前に退屈でつまらない、そういう映画だった。
ストーリーは、ミライちゃんという赤ちゃんを新たに家庭に迎える主人公のクンちゃんとその家族を中心に進んでいく。
クンちゃんの家に新しくミライちゃんが迎えられた日から家族の中心はクンちゃんからミライちゃんになり、クンちゃんは嫉妬心を覚えていく。
そんなある日クンちゃんの前に未来からきた妹が訪れ、その日からクンちゃんも過去や未来を訪れることができるようになり、過去の家族や未来のミライちゃんと出会うことでクンちゃん自身が成長していく。
2012年9月に長男が、2015年末に長女が誕生したという細田守監督自信の体験も織り混ぜられた内容なのだろうが子なしアニヲタホモとしては全く共感できるポイントがなかったし、だからといって子供向けとは言い難い内容なので小さい子供のいる親が見る映画ともいえない。
(そして仮に共感できたとしても面白いかどうかはまた別の話である)
どの層をターゲットにしているのか全く見えてこない。
飽くまで主観としてだがエンターテイメント性もなけれぱ盛り上がりどころも分からなかった。
面白い映画なら矛盾や疑問点があっても気にならないし、「そういうもんだ」と納得するがつまらなすぎて疑問ばかりがわいてくる。
何故犬が人間になったのか、何故ミライちゃんは過去に来たのか、そもそも何故庭の木でタイムスリップできるのか……
犬が人間としてクンちゃんの前に出てくるのはクンちゃんに嫉妬心の存在を気付かせるためのキッカケとしてなのだろうが人間になる意味がわからない。
ミライちゃんが過去にきた理由も雛人形を仕舞うためだが、10代の女の子が雛人形を仕舞いにくるというのが理由として弱い。
しかも、どうやってタイムスリップしているのかというのも突然ミライちゃんが「庭の木がインデックスなの!」と言い放って他に説明もなく終わってしまい( ゚д゚)ポカーンとなってしまった。
舞台自体はタイムスリップやケモノ要素などSFやファンタジー要素がありながらも細田守監督自身のリアルな子育ての経験も入っていて終始リアルに物語は進む。
しかし最後に無理矢理もりあげようとしてなのか、突然現実味のない話が出てくる。
未来の東京駅はすごくワクワクする空間なのに振り向いた女性が鬼ババだったり、迷子の子供を連れていく電車で萎えてしまった。
未来の東京駅にミライちゃんが助けにくるのは別に良いがもっと効果的なストーリー展開があったんではないかと思う。
過去の細田守監督の作品から観ているとつくづく思うのが細田守監督は原作や脚本はやめた方が本当にいいと思う。